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血液サラサラ検査の意義

血液の流れを視覚的にとらえ、生活習慣の改善を喚起する

「このままでは動脈硬化が進みますよ」と言葉だけで保険指導をしても、
対象者に具体的に差し迫った問題として認識させるのは難しい。
血液の流れを画像で見せることで、対象者に体内で起きている問題を 強く
意識づけるのが、MCFAN(血液流動性測定装置)だ。

「あなたの血液はサラサラ?ドロドロ?」と対象者に問題提起をし、意識づけを図る器具が血液流動性測定措置「MCFAN(エムシーファン)」だ。測定では、血液をシリコンチップに掘られた毛細血管とほぼ同じ幅の溝に流し、100マイクロリットルの血液が通過する時間を計算。同時に、血液が流れる様子をモニターに映して観察できる。血液の測定結果が出るのを待ちながら、生活習慣の問診等を実施。判定後、対象者とともに血液通過時間や画像を見ながら、生活改善のための動機づけにつながる保険指導を実施できる。また、自分の血液の状態を視覚的にとらえられ、大きな印象を与えられるため、イベントやセミナーを開催する際に集客ツールの一つとしても活用可能だろう。体内の様子を目で見てわかる、という貴重な体験は、日常生活を振り返るきっかけになり、健康づくりに向けた行動変容のカギともなるだろう。
健康づくり vol. 343

MCFANを活用した生活習慣病改善セミナーのアンケート結果

Q.今後の生活改善のきっかけになりますか?

はい。 95%

Q.今後も生活習慣病セミナーに参加したいですか?

はい。 85%

ジェイティ健康保険組合でのアンケート(対象者:1,000名)

集団健診にMCFAN

多くの企業の集団健診でMCFANを用いた血液サラサラ検査が活用されています。

MCFANを活用した集団健診は(有)ユースフルクリエイツ、KOKUA PLAN(株)で実施しています。

MCFANの有効活用を目指して

MCFANはどのような方に有効に活用できると思いますか?

やはりメタボリックシンドロームの方、特に内臓肥満ですね。高度肥満は睡眠時無呼吸の方が多く、夜間低酸素状態となります。すると造血機能が亢進して多血症を呈して白血球数の増力を招き血液流動性が悪くなります。糖尿病は高血糖なちびに高中性脂肪血症による血液凝固系の亢進、各血球成分の増加により明らかに血液流動性が悪くなります。したがって、MCFANはメ夕ポリックシンドロームの重症度をみる一つの指標と考えています。ご存知のようにメタボリックシンドロームは生活習慣の改善が必要です。その中でも喫煙習慣は大きなリスタフアクターであることが多くのメガスタディから明らかとなっています。喫煙者は白血球数を増加させて粘着能を亢進させることから血液流動性が悪くなります。今後メタボリックシンドロームで喫煙習慣を絶ってない方への生活指導のためのツールとしても利用できるのではないでしょうか。
芳野原 先生 (東邦大学医学部内科学 糖尿病代謝内分泌科教授)

MCFANの意義と今後の展望は?

メタボリックシンドロームに代表される生活習慣病は、自己の努力により容易に改善されるにも関わらず実際には疾患に対する理解や自覚が持てないことが多く、臨床検査を中心とした数値結果の説明だけではなかなか受診者に理解を得ることができませんでした。このような方にMCFANは血流画像を自身が見て自覚を促すためのツールとして大変有効な手段となっています。私は長年MCFANを臨床に用いてきましたが将来的に経口薬、特に抗血小板薬などの効果の目安としても利用できるのではないかと期待しています。さらに 「はっきり病気だとはいえないけれど、全く健康かというとそうではない」、いわゆる 『未病』という考え方も生活習慣の乱れを現しており、メタポリックシンドロームなどへ移行する前にMCFANで生活の質を変えるような働きかけができればとも考えています。最近、操作が簡便化した機種が開発され予防医学、抗加齢医学の分野で益々力を発揮するものと期待しています。
栗原毅 先生 (東京女子医科大学内科 教授)

閉塞性動脈硬化症(ASO)におけるMCFANの有用牲

MCFANで認められるASO患者さんの血液流動性は全般的に低下しており、その他の画像診断から認められる血管の硬化や狭窄の状態から予測される以上に、虚血肢における末梢循環不全の程度が大きい可能性を示唆しています。白血球の直径はMCFANのマイクロチャネルアレイよりも大きいことから、白血球の膜の変形能を知る都合の良いモデルとなっており、微小循環において膜の硬い白血球が血管側の接着因子の活性化にかかわらず血管を閉塞する可能性をも示唆しました。白血球の変形能は糖尿病などでは特に低下しており、白血球が毛細血管を閉塞し、網膜微小循環障害を引き起こす可能性も考えられます。これはある種の糖尿病治療薬やスタチンによって改善するため、MCFANによる発見が成人の中途失明の第一位である疾患に対しても光明を見出すきっかけとなっています。
横川晃治 先生 (よこかわクリニック)

特定健診・特定保健指導におけるMCFAN検査の活用方法について

当センターの「循環器病予防コ離ス」はリピーターの多いコースです。「循環器病予防コース」を受診されるきっかけは“さらさら(血液流動性)”を見たい、体の全体的な状態を検査してほしい等の理由ですが、実際MCFAN検査を受けられて結果が悪かった場合は次回こそ改善しようと目的意識をもって再受診されることから、このMCFAN検査は生活習慣の改善に対して本人のやる気を促したり、健診を受診しようという動機付けのツールとして活用できると思います。したがって本年4月より導入された特定健診・特定保健指導においても効果的に活用できるかと思います。今回の特定健診・特定保健指導の指針は「内臓脂肪型肥満に着目し、生活習慣病有病者や予備群を減らすための健診・保健指導」を行うことであり、特に生活習慣改善に関する保健指導に重点が置かれています。従来の数値データによる健診結果の説明では受診者の理解を得られないことが多いため現場の医療者は苦慮していましたが、このMCFAN検査を活用することにより、そうした保健指導にも役立てられると思います。また特定保健指導では禁煙を指導することになっています。喫煙者は一般的に白血球数が増加することが分かっていますので、白血球数とも相関するMCFAN検査による血液通過時問は喫煙者で延長する傾向にあるとの報告もあります。また当センターの追跡調査の結果によると白血球数の多い方は少ない方に比較してその後の心筋梗塞の発症リスクが2~3倍になるという結果もでています。したがって血液流動性低下を伴う喫煙者の場合、MCFANを活用して禁煙を促せば、禁煙の指導ツールとしても活用できると思います。
今野弘規 先生 (大阪府立健康科学センター医長)

MCFANを使って感じることは?

実際にMCFANを使用してみると、かなり有用性が高い検査だと強く実感を持つようになりました。具体的には、「心血管イベント発症予測指標」としてMCFANデータを活用できる可能性がある事です。検討の結果、心筋梗塞や脳梗塞などの血栓症の既往の有無や動脈硬化の炎症マーカーとMCFANデー夕が有意に関連し、心血管イベント発症を予測する指標になる可能性が示唆されました。その報告を2008年9月に東京で開催された第56回日本心臓病学会学術集会で発表しました。今後、MCFANは動脈硬化の診療に関して重要なツールになっていくのではないかと思っております。
櫃本孝志 先生 (ひつもと内科循環器科医院 院長)

MCFAN Clinical information Vol. 1-5より

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